三回忌は、故人の死から満2年後の命日に行う法要です。三回忌で喪主を務める際や身近な人の三回忌法要に呼ばれた際、「当日の流れは?」「服装はどのようにすれば良い?」「香典は必要?」と、様々な疑問や不安を感じる方も多いでしょう。
今回は、三回忌法要の開催時期や呼ぶ親族の範囲、事前準備と当日の流れをまとめて解説します。お布施や香典、服装のマナーも併せて紹介するため、三回忌法要で恥をかかないマナーを身に付けたい方は必見です。
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三回忌とは、故人が亡くなった日を1年目として数えた3年目に行われる供養です。日本の年忌法要の中でも重要な節目とされ、一般的には故人が亡くなってから満2年後(翌々年)の命日に開催されます。
三回忌の目的は、故人の冥福を祈り、遺族と親族が集まり故人を偲ぶことです。三回忌は、日本の仏教文化で、故人への供養と感謝の気持ちを形にする伝統的な機会として大切にされています。
三回忌の喪主は、葬儀の際に喪主をした方がそのまま務めることが多いです。葬儀で喪主をした方がすでに亡くなっている場合は、故人と近い間柄の親族が務めます。
三回忌や七回忌までは、家族と親族、故人の友人・知人などに広く声をかけて、盛大に法要を行うことが一般的です。呼ぶ親族の範囲としては、故人の親、子供、孫、兄弟姉妹およびその配偶者などが目安となるでしょう。
ただし、近年の法要は規模が縮小傾向にあり、三回忌から家族のみで行うケースも珍しくありません。
近年では、核家族化や親戚が多数集まることが難しくなった住居の分散化など、現代の社会構造の変化が影響し、大勢を招いて大規模な法要を行うことが、時間や費用の面で現実的に難しいケースが増えています。それにより、三回忌の法要を小規模で行う動きが広がっています。
また、新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、感染リスクを避けるため、少人数での集まりを選ぶ家庭が増えました。特に都市部に住む家族にとっては、遠方の家族が移動する際の交通費や時間的な負担が大きく、規模縮小を選択せざるを得ないケースも見られます。
こうした背景から、直接会えない親族とはオンラインで故人を偲ぶ気持ちを共有したり、後日挨拶を添えた便りを送ったりと、新たな形式が取り入れられています。
家族だけで三回忌を行うメリットと注意点は、以下の通りです。
メリット | 注意点 |
・精神的負担を軽減できる ・金銭的負担を軽減できる ・柔軟に進行しやすい | ・親族への事前連絡が必須 ・家族だけでも香典の準備が必要 |
家族だけで三回忌を行う場合、参列者の人数が少ない分、精神的に余裕を持って準備ができます。また、会食費や返礼品の購入費、交通費なども抑えられるため、金銭的にも負担を軽減しやすいでしょう。
参列者への挨拶や対応にかかる負担が少なく、家族だけでゆっくりと故人を偲ぶ時間を取れることも嬉しいポイントです。
一方、故人と親しかった親族や友人・知人には、事前に連絡し、家族だけで法要を行うことに理解を求める必要があります。連絡を怠ると、トラブルに発展する可能性もあるため要注意です。
また、家族だけで三回忌を行う場合でも、香典の準備は必要です。マナー違反のないよう、事前に金額や包み方を確認しておきましょう。
三回忌法要の主な流れは、以下の通りです。
1.僧侶入場・施主挨拶
2.読経・参列者焼香
3.法話
4.僧侶退場・施主挨拶
5.会食
三回忌法要を行うことで、故人を思い出し、教えを大切にする時間を持つことができます。また、家族や親しい人々との絆を再確認する機会にもなります。法要は、改めて故人への感謝を伝える機会となるでしょう
三回忌を行う際は、スムーズな運営のために計画的な準備と細やかな配慮が重要です。まず日時と場所を決定し、参加人数を正確に把握します。日時と場所、人数が確定したら、会食の手配や親族への事前連絡を行いましょう。
また、お布施や返礼品の準備も欠かせません。準備を万全に整えることで、心温まる三回忌を安心して迎えることができます。
三回忌を行う場合、日時と場所の決定も重要なステップです。参列者のスケジュールを考慮し、多くの人が参加可能な日時を選ぶことで、準備が円滑に進み、負担を軽減可能です。
特に、連休や祝日を利用することで、遠方に住む参列者が集まりやすくなり、時間に余裕を持って法要を行えます。場所に関しても、アクセスの良い会場を選ぶことが鍵です。
自宅や菩提寺、または負担が少ない近隣の寺院などを検討して、移動にかかる負担を軽減可能です。また、会食会場や会場設備の利用も視野に入れると良いでしょう。
三回忌を行う際は、参加人数の把握が重要です。なぜなら、参加人数を前もって正確に知ることにより、会場の規模や料理の手配、返礼品の数量を無駄なく適切に準備できるからです。人数が曖昧だと、対応が間に合わなかったり、必要なものが不足したりするリスクがあります。
例えば、参加人数が10名だと事前にわかれば、小規模な会場を確保したり、個々の食事を手配したりできます。同時に、返礼品も過不足なく準備可能です。
準備を確実に行うには、参列者への参加意思の確認が欠かせません。遠方に住む場合や予定の調整が難しい場合もあるため、連絡手段やタイミングを工夫しましょう。
三回忌の会食手配は、故人の生涯を皆で思い返す特別な時間を共有するために重要な役割を果たします。三回忌は、故人を追悼すると同時に親族間での絆を深める機会でもあり、会食を通じて参列者が和やかに交流できる場を用意するのが望ましいです。
例えば、家庭的な雰囲気を大切にしたいのであれば、自宅で家庭料理を用意する選択肢があります。一方、特別な場を設けたい場合は、親族になじみのあるレストランや料亭の利用も良いでしょう。
会食を手配する際は、参加者の人数や年齢層、移動距離などの事情を考慮することが大切です。また、アレルギーや食事制限がある場合は事前に確認する必要があります。会場や時間、料理内容によって費用も異なるため、事前に予算を明確にして計画を立てましょう。
お布施の準備もしっかりと行うことが求められます。お布施は僧侶への謝礼であり、僧侶に感謝の意を示す大切な文化的慣習です。
お布施の金額を決める際は、地域や宗派、寺院ごとの相場を考慮しましょう。一般的に、三回忌のお布施の相場は1~5万円程度です。迷った場合は、事前に寺院や僧侶に問い合わせ、適切な金額を確認してください。
また、お布施の金額だけでなく、包み方や準備の仕方も大切です。お布施を包む際には、のし袋を使いますが、不祝儀のため、白無地の封筒か奉書紙を利用すると良いでしょう。表書きには「御布施」と書き、下部には施主のフルネームを記載します。
三回忌を行う場合、返礼品の準備もします。法要が終わった後、寺院や参列者に感謝の気持ちを示すことで、法要全体の印象を良いものにできます。
また、返礼品があることで、故人を偲ぶ時間をともに過ごしてくれた参列者への気遣いや配慮が伝わり、円滑なコミュニケーションにも繋がります。
返礼品は、2,000〜5,000円程度のお菓子やお茶などの「消えもの」が一般的です。参列者全員に同じものを用意し、香典の金額により品物を変える必要はありません。
三回忌法要を行う場合、どのような服装が適しているのか迷うことがあるかもしれません。服装のマナーを守ることで、故人に対する敬意を示し、厳粛な雰囲気を保つことができます。以下では、三回忌法要の服装を男女別に解説します。
三回忌では、略式喪服の着用が一般的です。略式喪服とは、平服に近いものの、正式な場にふさわしい服装を指します。男性の場合、以下の服装が適しています。
ブラックスーツ:
無地のブラックスーツが基本です。光沢のある素材や派手なデザインは避けましょう。
白無地のシャツ:
ボタンダウンではなく、レギュラーカラーのシャツを選びます。
黒のネクタイ:
ネクタイも無地の黒を選び、ネクタイピンなどの装飾品は避けます。
黒の靴下と靴:
靴下と靴は黒で統一し、派手なデザインやカジュアルなスタイルは避けます。
小物類:
腕時計は黒やシルバーのシンプルなものを選び、華美なアクセサリーは控えましょう。
女性も同様に、略式喪服を選びます。以下のポイントを参考にしてください。
黒のスーツやワンピース:
露出の少ない黒のスーツ、ワンピース、アンサンブルが適しています。スカートは膝が隠れる長さを選びましょう。
黒のストッキング:
肌色のストッキングは避け、黒を選びます。
シンプルなメイク:
濃いメイクは控え、自然なメイクにとどめます。
アクセサリー:
結婚指輪や「涙の象徴」とされるパールのアクセサリーは問題ありません。ただし、パールのネックレスは1連に限り、2連以上または長すぎるものは避けます。結婚指輪・パール以外の装飾品は控えましょう。
学校指定の制服がある場合は、制服を着用する方法が一般的です。制服がないまたは制服に抵抗がある場合は、黒や紺、グレーなどのシンプルな服装を選びましょう。
具体的に、男の子は白のシャツとダークカラーのニット、ズボンなど、女の子は白のシャツ・ブラウスにダークカラーのスカート、またはダークカラーのワンピースなどを選ぶと無難です。
僧侶を招く場合は、準喪服を着用します。しかし、家族だけで行う場合や、僧侶を招かない場合は、ややカジュアルな略喪服でも問題ありません。服装に迷った際は、施主に事前に確認すると良いでしょう。
三回忌法要を行う場合、参列者は香典を準備する必要があります。以下では、香典が必要な理由と相場、表書きの書き方を詳しく見ていきましょう。
香典は、「供物料」とも呼ばれ、故人への供養の気持ちや遺族への弔意を表すために用意します。三回忌法要でも、施主から「香典辞退」の連絡がない限りは、故人を敬い供養する意味で香典を準備しましょう。
三回忌で包む香典の金額は、親族や友人との関係性、地域の習慣や慣例によって異なります。一般的には、親族の場合は1~5万円程度が目安とされます。一方、友人や知人の場合は5千円~1万円程度が一般的です。
ただし、金額は地域ごとに異なる場合もあるため、事前に周囲に相談しましょう。
三回忌の香典袋の表書きは「御仏前」または「御供物料」と書く方法が一般的です。「御霊前」と書かれた香典袋は、通夜や葬儀に使うもので、四十九日以降の法要では使わないよう注意しましょう。
表書きの下には、香典を包む人の氏名を記入します。夫婦や兄弟で連名にする場合は、それぞれの名前を書きますが、4名以上になる場合は、代表者1名の氏名を書き、左側に「外一同」と記載します。
香典袋は、金額に応じて選びましょう。1~5万円を包む場合は、水引と中袋がついた一般的な香典袋で十分です。5万円以上の高額な香典を包む場合は、大判の豪華な香典袋を選ぶと良いでしょう。
三回忌を行う場合、香典の準備は欠かせません。適切な金額や表書きを用意し、故人への供養の気持ちをしっかりと伝えましょう。
三回忌は故人を偲ぶ重要な供養の場であり、お布施は単なる金銭的な礼儀ではなく、仏教の教えを基にした感謝の気持ちを表します。お布施を準備することで僧侶への礼を尽くし、故人と遺族の絆を深める意義ある行事となります。
お布施の金額は地域や宗派によって異なりますが、適切な金額の目安を把握することが重要です。三回忌は宗教的な意味を持つ儀礼として行われるため、お布施は僧侶への感謝や敬意を表すものとして必要です。
一般的な相場は3~5万円とされますが、僧侶が遠方から来られる際は交通費を1万円程度追加で包むことも考慮すべきです。金額に不安がある際は、菩提寺に直接相談するのも適切な方法です。お布施は心を込めて準備し、金額を決める際は意図をしっかりと意識しましょう。
また、お布施の準備には封筒や書き方に至るまで注意が必要です。封筒は白無地か、双銀や黄白の水引きがついたものが良いとされます。表書きには「御布施」や「回向料」など、宗派の習慣に合った書き方を確認して記載しましょう。
お布施を渡す際は、新札を避ける慣習がありますが、清潔で折れ目のないお札を用意するのが理想的です。お札の状態への配慮が、お布施のマナー違反を防ぐとともに、故人や僧侶への礼儀を示すことにつながります。
お布施は僧侶への感謝と供養の一環として渡すものであり、渡し方には正式なマナーがあります。失礼のない対応を心がけ、感謝の気持ちを込めて丁寧に渡すことが求められます。
お布施を渡す際には、まず専用の袱紗(ふくさ)に包んで持参することが重要です。袱紗によって渡す行為が端正で正式なものとされ、マナーの一環として大切です。
袱紗を開き、お布施を取り出す際も丁寧に行い、切手盆(きってぼん)か袱紗に乗せて渡します。「本日はよろしくお願いいたします」と一言添えることで、より一層感謝の気持ちを伝えることができます。
渡す際の相手に対する丁寧さと感謝の姿勢を欠かさないようにしましょう。また、お布施を準備する際、封筒の表書きや金額の確認にも注意が必要です。些細なことでも気を配ることで、故人への礼を尽くし、遺族としての誠意を示すことができます。
最後に、宗派や地域によって流儀が異なることもあるため、事前に確認しておくと安心です。菩提寺や僧侶への相談も有効なので、早めに準備をして、不安のない形で三回忌の法要を迎えましょう。正しい渡し方とマナーを実践することで、心を込めた供養となり、故人も安心して極楽浄土へ進めるでしょう。
さがみ典礼は、埼玉県で60年以上にわたって葬儀をサポートしている実績豊富な葬儀会社です。遺族の方の希望や参列者の人数に応じて、主に6つの葬儀プランを用意しています。
中でもさがみ典礼の「一日葬」は、家族と本当に親しい人を中心として、葬儀のみを行うプランです。通夜式を省きつつ、葬儀の流れはしっかりと行うため、丁寧に故人とお別れが可能です。事前に資料請求すると割引になるサービスもあります。
三回忌法要以外にも、葬儀に関して疑問や不安があれば、お気軽にさがみ典礼にご相談ください。
三回忌は、故人の死から満二年後の命日に行う法要です。一般的には家族や親族、友人・知人を招いて盛大に行いますが、近年は家族のみで行うケースも増えています。
三回忌法要の開催予定がある場合は、当日や事前準備の流れを把握して、恥をかかないマナーを身に付けましょう。通常の法要と同じく、喪主はお布施、参列者は香典を準備する必要があるため、相場や包み方を知っておくことも大切です。
また、三回忌法要以外でも葬儀に関して疑問や不安があれば、ぜひさがみ典礼にご相談ください。
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