
近年、葬儀の形が多様化する中で、「直葬(ちょくそう)」という選択肢を検討される方が増えています。
直葬とは、通夜や告別式を行わず、火葬のみで故人様をお見送りする最もシンプルな葬儀形式です。費用を抑えられることから注目を集めていますが、メリットだけでなく注意点もしっかりと理解しておくことが大切です。
この記事では、直葬を検討されている所沢市民の皆様へ向けて、費用の相場から具体的な流れ、直葬を選ぶメリット・注意点まで詳しく解説します。

直葬とは、通夜や告別式といった儀式を省略し、火葬のみで故人様をお見送りする葬儀形式のことです。「火葬式(かそうしき)」とも呼ばれ、近年注目を集めている新しい葬儀のスタイルです。
従来の一般的な葬儀では、ご逝去後に通夜、告別式、火葬という順序で進められますが、直葬では通夜と告別式を行わず、火葬場で最後のお別れをしてから火葬を行います。参列者は基本的にご家族やごく親しいご親族様のみとなり、宗教的な儀式も最小限に抑えられます。
直葬が選ばれる背景には、現代のライフスタイルの変化があると考えられます。核家族化が進み、地域とのつながりが薄くなったことで、大勢の参列者を呼んで行う従来の葬儀よりも、家族だけで静かに故人様を見送りたいと考える方が増えています。
ただし、直葬は比較的新しい葬儀形式のため、年配の方の中には「きちんとした葬儀をしてあげたい」と考える方もいらっしゃいます。そのため、事前にご家族やご親族様とよく話し合って決めることが大切です。
また、直葬では宗教的な制約が少ないのも特徴の一つです。特定の宗教や宗派にとらわれることなく、故人様やご遺族様の想いに沿った形でお見送りができます。ただし、菩提寺がある場合は事前に相談しておく必要があります。

「いい葬儀|【2024】埼玉県の家族葬・葬儀費用の相場金額と内訳」によると、直葬(火葬式)の費用相場は平均42.8万円となっており、最も多い価格帯は20万円以上~40万円未満です。地域や葬儀社によって幅がありますが、一般的な葬儀と比較すると大幅に費用を抑えることができる選択肢として注目されています。
直葬の費用は主に以下の項目で構成されています。内訳を知っておくことで、適切な葬儀社選びにも役立つでしょう。
直葬の主な費用内訳
(参考)いい葬儀|直葬の費用はいくら?金額相場や内訳、安くおさえる方法を紹介
費用を左右する要因として、棺のグレードや骨壺の種類、搬送距離などがあります。棺を上級グレードにしたり、花束を追加したりすると費用は上がります。
所沢市には公営火葬場「所沢市斎場」があり、多くの方がこちらを利用されています。所沢市斎場の火葬料金は以下の通りです。
火葬料金(所沢市斎場)
| 年齢 | 市内居住者料金 | 市内居住者料金 |
| 12歳以上 | 5,000円 | 60,000円 |
| 12歳未満 | 3,000円 | 36,000円 |
市内及び市外居住者の料金区分は、「故人様本人の住民登録地」で決定されます。たとえば喪主様が所沢市にお住まいで、故人様が別の市にお住まいだった場合は市外料金が適用されます。
ただし、次に該当する市外居住者については、市内居住者の使用料が適用されます。
なお、これらに該当する場合は、申請時に介護保険証または障害福祉サービス受給者証の提示が必要です。
直葬の費用をほかの葬儀形式と比較すると、その経済的なメリットがよくわかります。
| 葬儀の種類 | 費用の平均額 | 最も多い価格帯 |
| 直葬(火葬式) | 42.8万円 | 20万円以上~40万円未満 |
| 一日葬 | 87.5万円 | 20万円以上~40万円未満 |
| 家族葬 | 105.7万円 | 60万円以上~80万円未満 |
| 一般葬 | 161.3万円 | 120万円以上~140万円未満 |
(参考)いい葬儀|【2024】埼玉県の家族葬・葬儀費用の相場金額と内訳

所沢市民の皆様が直葬を行う場合の具体的な流れを、時系列に沿ってご説明します。直葬は以下の5つのステップで進められます。
(1)ご逝去と葬儀社への連絡
(2)ご遺体搬送・安置
(3)納棺と故人様との最後の時間
(4)火葬場への出棺と火葬の実施
(5)お骨上げ(収骨)
それぞれの項目について、詳しく確認していきましょう。
故人様がご逝去されたら、速やかに葬儀社へ連絡し、ご遺体の搬送を依頼します。病院でお亡くなりになった場合は、医師による死亡診断書の発行をお願いします。この書類は後の手続きで必要になる重要な書類です。
自宅でお亡くなりになった際は、かかりつけ医がいればかかりつけ医に連絡し、いなければ警察に連絡します。状況によっては警察による検視が行われることがあり、検視が終了するまではご遺体を移動させることはできませんので注意が必要です。
葬儀社によるご遺体搬送の後、法律により死亡から24時間は火葬できないため、安置期間が必要となります。安置場所は自宅または葬儀社の安置施設です。
安置期間中に、葬儀社の担当者と今後の流れについて打ち合わせを行います。火葬場の予約、必要な用品の選定、スケジュールの調整などを進めていきます。
同時に、死亡届の提出と火葬許可証の取得も必要です。これらの手続きは葬儀社が代行してくれることが多いですが、必要書類の準備はご遺族様にお願いする場合があります。火葬場の予約状況を確認し、希望する日程での火葬が可能かどうかを調整していきます。
葬儀社のスタッフが故人様に白装束を着せ、丁寧に納棺を行います。この際、故人様がお好きだった花や思い出の品を副葬品として棺に納めることができますが、不燃物などは入れることができませんので、事前に確認が必要です。
納棺は、ご家族様やご親族様など故人様と親しい方々で行う大切な時間です。故人様を偲び、最後のお別れをゆっくりとお過ごしください。
納棺が完了したら、故人様を霊柩車で火葬場へ搬送します。ご遺族様も火葬場へ向かい、最後のお見送りの準備をします。
火葬場では、必要に応じて僧侶による短時間の読経を行うことも可能です。また、遺影写真を飾り、お別れ用の花束を添えて故人様をお見送りすることもできます。
故人様を火葬炉にお納めした後、火葬が行われます。火葬には通常1時間程度かかり、その間はご遺族様は控室でお待ちいただきます。
火葬が完了したら、故人様のお骨を骨壺に納める「お骨上げ」を行います。これは2人1組で行う儀式で、足の部分から頭部へと順番にお骨を拾い上げ、最後に喉仏を納めるのが一般的です。
お骨上げは故人様との最後の触れ合いとなる時間です。ご遺族様皆様で心を込めておこなっていただきます。

直葬を選択することには、費用面以外にも多くのメリットがあります。所沢市民の皆様が直葬を検討される際に知っておきたいメリットを詳しくご紹介します。
最大のメリットは、やはり費用を大幅に抑えられることです。前述の通り、直葬は他の葬儀形式と比較して非常に経済的な選択肢となっており、金銭的な負担を軽減しながらも、故人様を丁寧にお見送りすることが可能です。
準備期間が短くて済むことも大きなメリットです。通常の葬儀では会場の手配、参列者への連絡、料理の準備など多くの準備が必要ですが、直葬では火葬場の予約と最低限の準備だけで済みます。これにより、ご遺族様の精神的・肉体的な負担を軽減できます。
また、長時間にわたる通夜や告別式がないため、体力に不安がある高齢のご遺族様でも安心して参加できます。短時間で完了するため、ご遺族様の体調面への配慮も十分に行うことができます。
参列者への気遣いが不要というメリットもあります。一般的な葬儀では参列者への対応、お返し物の準備、食事の手配など、様々な気遣いが必要です。しかし直葬では基本的にご家族のみでお見送りするため、このような気遣いは不要となります。

直葬には多くのメリットがある一方で、利用前に確認しておくべき注意点もあります。所沢市民の皆様が直葬を検討される際は、以下のポイントを事前に確認しておきましょう。
最も重要な注意点は、菩提寺(お墓がある寺院)との関係です。菩提寺がある場合、事前に直葬についての相談をしておくことが必要です。寺院によっては直葬に対して否定的な見解を示すこともあり、最悪の場合、お墓への納骨を断られる可能性もあるためです。
菩提寺とのトラブルを避けるためには、直葬を決定する前に菩提寺に相談し、納骨について確認を取っておくことが大切です。もし菩提寺での納骨が困難な場合は、別の納骨方法を検討する必要があります。
直葬は比較的新しい葬儀形式のため、年配のご親族様の中には理解を示さない方もいらっしゃいます。特に「きちんとした葬儀をしてあげたい」という想いを持つご親族様との間で意見の相違が生じることがあります。
このような問題を避けるためには、事前にご親族様との話し合いを十分に行い、直葬を選択する理由や故人様の意向などを丁寧に説明することが重要です。
また、周囲の方から「なぜ普通の葬儀をしなかったのか」と問われることもあります。このような場合に備えて、直葬を選択した理由を明確にしておくことが大切です。
直葬では通夜や告別式がないため、後から「もっとちゃんとした葬儀をしてあげたかった」と後悔される方もいらっしゃいます。このような後悔を避けるためには、故人様との最後のお別れの時間を大切にし、可能であれば故人様が好きだった花を用意するなど、心のこもったお見送りを心がけることをおすすめします。

所沢市民の皆様が直葬を検討される際、信頼できる葬儀社選びは非常に重要です。適切な葬儀社を選ぶことで、費用を抑えながらも満足のいくお見送りができるでしょう。
以下のポイントを確認して、ご家族に最適な葬儀社を選びましょう。
葬儀社選びの重要なポイント
まず確認すべきは、直葬の実績と経験です。直葬は比較的新しい葬儀形式のため、すべての葬儀社が十分な経験を持っているわけではありません。直葬の実績が豊富で、所沢市での火葬場手続きに慣れている葬儀社を選ぶことが大切です。
見積もりの際は、基本料金に何が含まれているのか、どのような場合に追加費用が発生するのかを明確にしてもらいます。特に搬送距離による費用変動や、火葬場の違いによる費用差について詳しく確認しておくことが重要です。
初回の相談時から丁寧で親身な対応をしてくれる葬儀社を選びましょう。スタッフの応対は、実際の葬儀の際のサービス品質を判断する指標となります。
上記の3つのポイント(実績・経験、費用の透明性、スタッフの対応)を基準に、複数の葬儀社から見積もりを取って比較検討することが大切です。各社の直葬実績、見積もりの明確さ、初回相談時の対応の質を比較することで、ご家族に最適な葬儀社を見つけることができます。
費用だけでなく、サービス内容や信頼性も総合的に判断し、故人様にふさわしいお見送りができる葬儀社を選びましょう。
所沢市での直葬について、基本的な内容から費用の内訳、具体的な流れ、メリット・注意点、そして葬儀社の選び方まで詳しく解説してきました。
直葬は通夜や告別式を行わず、火葬のみで故人様をお見送りする葬儀形式です。直葬の全国平均費用は42.8万円で、家族葬(105.7万円)や一般葬(161.3万円)と比較すると費用を大幅に抑えることができ、経済的な負担を軽減しながら故人様を丁寧にお見送りできる選択肢となっています。
直葬には経済的負担の軽減や準備期間の短縮といったメリットがある一方で、お寺との関係やご家族・ご親族の気持ちへの配慮など、事前に確認すべき注意点もあります。これらをしっかりと検討した上で選択することが大切です。
さがみ典礼では、埼玉県での豊富な実績をもとに、ご遺族様のご希望に沿った直葬をサポートしています。費用の透明性を保ちながら、ご家族に寄り添い、故人様にふさわしいお見送りのお手伝いをさせていただきます。所沢市の直葬について、ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
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