一周忌法要の基礎知識

一周忌とは?意味と数え方

一周忌とは?意味と数え方

一周忌(いっしゅうき)とは、仏教用語および葬儀関連用語であり、亡くなられてから1年後の命日を意味します。一周というのは、365日(うるう年は1日追加)を一巡りということです。たとえば、2021年1月1日に亡くなられた人は、翌年2022年1月1日が一周忌になります。

一周忌は、小祥忌(しょうじょうき)いう呼び名も持っています。小祥忌は、中国の儒教に基づく先祖崇拝の考えに由来するという考え方が有力のようです。「祥」の文字には吉事の意味合いを含んでいます。諸説ありますが、逝去後1年が経ち、故人のご加護を受けながら、小さくても明るい兆しが見えていることを示唆しているのかもしれません。

一周忌には、寺院に依頼して法要を営む慣習があります。昨今は、省略化・簡略化される傾向にはあるものの、今なお大切な供養儀礼のひとつです。

一回忌と一周忌は違うもの

一回忌と一周忌は違うもの

一周忌と似ている言葉に、一回忌(いっかいき)があります。一回忌は、亡くなられた日のことです。1回目の逝去月日とも言えるでしょう。二回忌は、1年後の命日です。つまり、二回忌と一周忌は同じ日を意味しています。ただし、一般的には二回忌と言わず、一周忌と呼ばれることが通例です。

一回忌と一周忌では、意味が違ってしまいます。混同してしまわないよう違いを知っておくと良いでしょう。

一周忌に法要を営む目的

一周忌に法要を営む目的

営む目的は、仏教でも宗派、地域、寺院などによって変わってきます。下記は、目的に対する考え方の一例です。

  1. 四十九日で生前の行いに関する最終審判を受け、転生先を決められた亡き人にについて、一周忌は再審を受けられる日とする。残された人々で、再審にあたって亡くなられた人がより良い処遇を受けられるよう、より良い世界に生まれ変われるよう祈る。
  2. 法要は、仏の教えに接する場、仏の教えに縁をいただく場と捉える。仏の教えや本尊を称え、亡き人そして残された人々を導いてくださるよう本尊に祈る。

法要時に、僧侶から法要を営む目的について説明がなされる場合もあります。目的を知ることによって参列時の心持ちも変わってくるかもしれません。

法要の日取りの決め方

法要の日取りの決め方

一周忌法要は、亡くなられてから1年後の命日に営むことが最適ですが、必ずしも命日当日に営むことができるとは限りません。日取りは下記のポイントを調整して決めることになります。

  1. 亡くなられた日からの日数
  2. 家族や主要な親族の希望
  3. 寺院(僧侶)の都合や考え方
  4. 会場の空き状況

檀那寺または菩提寺など法要を依頼する寺院が決まっている場合には、上記のなかで3が特に優先されます。

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法要当日の流れを紹介

法要当日の流れを紹介

宗派や地域、納骨の有無などによって一周忌法要当日の流れは変化します。下記は、葬儀社に会場を借りて営むことを想定した流れの一例です。

  1. 会場に参列者が集合
  2. 僧侶をお迎えする
  3. 施主が僧侶に挨拶する
  4. 法要開始
  5. 僧侶による読経や焼香など
  6. 参列者による焼香
  7. 僧侶による法話
  8. 法要終了
  9. 会食会場に移動
  10. 施主の挨拶
  11. 献杯
  12. 会食開始
  13. 施主の挨拶
  14. 会食終了
  15. 僧侶が帰る前に施主が僧侶にお布施を渡す
  16. 僧侶の見送り
  17. 解散

会食は「お斎(おとき)」呼ばれることもあります。

一周忌に参列をお願いする人

一周忌に参列をお願いする人

参列対象者の範囲について、明確な決まりはありません。一般的に亡くなられたときから、日数、年数を重ねるごとに法要は小規模化していく傾向にあります。

家族のみとする場合、家族と主だった親族とする場合、家族と親族に加え地域にお住まいの人や友人知人までが対象となる場合もあるでしょう。家族の意向も大切ですが、地域や親族間の習わしを尊重することも大切です。誰に参列をお願いするかは、あとあと人間関係に溝が生じないよう慎重に検討するとよいでしょう。

お布施はどうすればよいか

お布施はどうすればよいか

お布施は、一周忌法要においても必要になることが一般的です。金額については、まず寺院、僧侶に「いくらお包みすればよろしいでしょうか」とお聞きすることが無難でしょう。寺院の意向、戒名の階位(ランクのようなもの)、寺院とのお付き合いの程度などによって変わってきますので、金額を一概にして言うことは難しいところです。

お布施を僧侶に渡すタイミングも考えておく必要があります。僧侶ごとにお布施をいつ渡されるのが都合よいと感じるか異なりますので、法要依頼時にお布施を渡すタイミングについても確認しておくことがおすすめです。

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お布施以外に用意するお金

お布施以外に用意するお金

僧侶自身の車両で会場に来られる場合、僧侶がタクシー、公共の交通機関の費用を負担して会場に来られる場合には「御車代」を渡すことが一般的マナーです。

もうひとつ、僧侶が法要後の会食に参加されない場合、もしくは会食の席を設けない場合には「御膳料」も渡すことがマナーとなります。

参列者の服装に関するマナー

参列者の服装に関するマナー

基本的には喪服、礼服の着用がマナーでしょう。ただし、地域の慣習や、法要の規模などによってマナーに対する考え方も変わってきますので、判断がつかないときには寺院や葬儀社など法要について詳しい先に相談してみるとよいでしょう。

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