香典を現金書留で送るには?手紙の書き方からタイミングまで完全網羅【例文付き】

香典は本来、通夜や葬儀に持参するのが礼儀とされています。
しかし、急な訃報によりどうしても参列できない場合や、遠方に住んでいるために参列が難しい場合もあるでしょう。
そんなときに考えられるのが香典の郵送です。
香典を郵送することで、遺族へお悔やみの気持ちをきちんと伝えることができます。

香典を郵送する際には、ルールやマナーを守ることが大切です。
この記事では、香典を現金書留で送る方法や必要な準備、手紙(添え状)の書き方から送るタイミングまで、初心者にも分かりやすく解説します。
また、短い例文もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

香典を郵送しても良いのか?香典を郵送するマナーと注意点

香典を郵送しても良いのか?香典を郵送するマナーと注意点

香典を郵送しても良いのか?

香典は本来、通夜や葬儀に持参して直接遺族に手渡すのが礼儀とされています。
しかし、遠方に住んでいる、体調が優れない、急な出張や仕事の都合など、さまざまな理由で参列できない場合もあります。
こうした状況では、香典を郵送することは決してマナー違反ではありません。

香典を郵送することは、遺族へのお悔やみの気持ちを伝える一つの方法です。
むしろ、参列できないからこそ丁寧に郵送することで、遺族に対する心遣いを示すことができます。
特に、コロナウィルスの影響で参列を控える場合や、遠方に住んでいる場合には、香典を郵送することが一般的な対応として受け入れられています。

香典を郵送する際のマナー

香典を郵送する際には、いくつかの基本的なマナーと注意点があります。
以下に、香典を郵送するための具体的な手順とポイントを解説します。

現金書留で送る:
香典は現金ですから、郵送する際には必ず「現金書留」を利用します。普通郵便や宅配便での送付はNGです。
現金書留を利用することで、安全に香典を遺族に届けることができます。

現金書留を利用する際には、まず香典袋にお金を包み、自分の住所と氏名を記入します。
次に、その香典袋を現金書留用封筒に入れ、封筒にも自分の住所と氏名を記入します。
一般的なサイズの香典袋であれば、現金書留用封筒に収まります。

挨拶文を添える:
香典を郵送する際には、必ず挨拶文(添え状)を添えるようにしましょう。
挨拶文を添えることで、相手へのお悔やみの気持ちや心遣いを伝えることができます。
挨拶文は、現金書留用封筒に香典と一緒に入れて郵送します。

香典を郵送する際の費用:
香典を郵送する際には、現金書留封筒の購入費用と、郵便料金がかかります。
現金書留封筒の価格は21円、郵便料金は1万円以内の送金で基本料金+480円です。
1万円を超える場合は、5千円ごとに11円ずつ加算されます。事前に料金を確認して、適切な金額を用意しておきましょう。

【参照元】書留 | 日本郵便株式会社

香典を郵送することは、参列できない場合の適切な対応方法です。
現金書留を利用し、挨拶文を添えることで、遺族へのお悔やみの気持ちを丁寧に伝えることができます。
マナーを守り、心遣いのある対応を心がけましょう。

香典を郵送するために必要な準備

香典を郵送するために必要な準備

香典を郵送する際には、いくつかの準備が必要です。
以下のステップに従って、必要なものを揃えましょう。

香典の郵送に必要なものを揃える

現金書留専用封筒:
現金書留専用封筒は、全国の郵便局で購入できます。価格は21円です。
郵便局の営業時間には注意が必要です。
特に休日は営業していない場合が多いので、事前に確認しましょう。

香典袋:
香典袋は故人の宗教に合わせて選ぶのがマナーです。
仏教の場合、タイミングにより「御霊前」や「御仏前」といった表書きを使います。
神式やキリスト教の場合も、それぞれの宗教に応じた表書きを使用します。

手紙(添え状):
香典に添える手紙は、短い挨拶文を含めるとより丁寧です。手紙にはお悔やみの気持ちや参列できないことへのお詫びを記載します。

お金:
香典として包む金額は、亡くなった方との関係性や年齢によって異なります。一般的な相場は以下の通りです。

両親:3万円~10万円
兄弟姉妹:3万円~5万円
祖父母:1万円~5万円
おじ・おば、その他親族:1万円~3万円
知人・友人、職場関係者:3,000円~1万

新札は避け、できるだけきれいなお札を使用します。

香典袋の準備

お札の入れ方:
お札は、中袋の表面に対して裏側・下向きに入れます。
肖像画が下向きになるようにしましょう。

香典袋の表書きと中袋の記入:
香典袋の表には「御霊前」や「御香典」と書きます。
中袋には金額を記入し、自分の住所と氏名も書きます。

現金書留専用封筒に入れる

香典袋と手紙を現金書留専用封筒に入れる際の手順は次の通りです。

封筒の入れ方:
香典袋は、現金書留専用封筒の表面に対して表向きになるように入れます。
手紙(添え状)も一緒に封筒に入れます。

封筒の記入:
封筒に自分の住所と氏名を記入します。
送付先の宛名も正確に記入します。

郵便局で発送する

現金書留専用封筒に香典袋と手紙を入れたら、郵便局の窓口で発送します。
郵送費用は送る金額によって異なります。
基本料金に加えて、1万円以内なら480円、それ以上の場合は5千円ごとに11円加算されます。

香典を郵送するタイミングと宛先

香典を郵送するタイミングと宛先

香典を郵送する際には、適切なタイミングと正しい宛先を選ぶことが重要です。
以下のガイドラインに従って、香典を送る際のベストなタイミングと宛先を確認しましょう。

通夜・葬儀当日に郵送する場合

通夜や葬儀まで時間がある場合は、会場に直接香典を郵送することができます。
この場合、できるだけ余裕を持って、会場に日付指定で送るのが確実です。
ただし、現金書留の受け取りに対応していない斎場もあるため、事前に電話で確認しておきましょう。

宛先の記入例:
斎場名(〇〇斎場)+喪家名(〇〇家)+喪主名(〇〇様)
喪主が不明な場合は、斎場名(〇〇斎場)+喪家名(〇〇家)+ご遺族様

葬儀後に郵送する場合

葬儀がすぐに行われる場合や、会場に郵送しても間に合わない場合は、葬儀後に喪主の自宅に香典を郵送します。
葬儀の直後は遺族が忙しいことが多いので、現金書留の受け取りが難しいかもしれません。
そのため、葬儀後2~3日から1週間を目安に郵送すると良いでしょう。遅すぎると、香典返しの手配が難しくなるため、適切なタイミングで送ることが大切です。

注意点:
香典を郵送する前に、遺族に連絡をしておくと安心です。
受け取りのタイミングを確認することで、トラブルを避けることができます。

香典を送る際の具体的なタイミング

香典を郵送する際の具体的なタイミングについて、以下の点に注意してください。

通夜や葬儀当日に送る場合:
できるだけ早めに送ることが大切です。日付指定で送ると確実です。
現金書留に対応していない斎場もあるため、事前に確認しておきましょう。

葬儀後に送る場合:
葬儀後2~3日から1週間以内に送るのが一般的です。
遺族に前もって連絡し、受け取りが確実になるように配慮しましょう。

「気付」で送る場合:
お通夜や葬儀・告別式まで時間がある場合は、斎場の「気付(けいづけ)」として送ることもできます。
例えば「〇〇斎場 気付 〇〇家様」と記載します。
ただし、斎場によっては対応していないこともあるため、事前に確認が必要です。

香典に添える手紙(添え状)の書き方

香典に添える手紙(添え状)の書き方

香典を郵送する際には、手紙(添え状)を同封することが望ましいです。
手渡しできない状況でも、お悔やみの気持ちを丁寧に伝えるために、手紙を添えることで遺族への心遣いを表すことができます。
ここでは、香典に添える手紙の書き方と注意点をわかりやすく解説します。

手紙(添え状)の基本的な書き方

手紙には以下の要素を含めましょう。

  • 故人に対するお悔やみ
  • 葬儀・告別式に参列できないお詫び
  • 香典を郵送・同封する主旨
  • 遺族・故人への心遣い
  • 故人との関係性(必要に応じて)

●故人に対するお悔やみ
手紙は、季節の挨拶や頭語・結語を省略し、直接お悔やみの言葉から始めます。例としては以下のように書きます。

【例】このたびはご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

●葬儀・告別式に参列できないお詫び
次に、葬儀・告別式に参列できないことをお詫びします。
不本意な欠席であることを伝える言葉を添えると良いでしょう。

【例】本来であればすぐに駆けつけたいところですが、遠方に住んでいるため参列できず、誠に申し訳ございません。

●香典を郵送・同封する主旨
香典を郵送する理由と、香典を同封していることを伝えます。心ばかりのものであることを記載し、ご霊前にお供えいただくようお願いします。

【例】ささやかではありますが、心ばかりの香典を同封いたしました。ご霊前にお供えいただければ幸いです。

●遺族・故人への心遣い
最後に、遺族への心遣いや故人を偲ぶ言葉を添えて手紙を締めくくります。

【例】ご遺族の皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。故人のご冥福をお祈りいたします。

●故人との関係性(必要に応じて)
喪主と面識がない場合は、故人との関係性も記載すると良いでしょう。これにより、遺族が香典を受け取る際に安心できます。

【例】故人とは、職場の同僚として長年一緒に仕事をさせていただきました。

手紙を書く際の注意点

手紙を書く際には、以下のポイントに注意してください。

縦書き・白無地の便箋を使用:
手紙は、縦書きの白無地の便箋を使用します。
1枚にまとめることが望ましいです。便箋が2枚になると「不幸が重なる」と連想されるため、避けましょう。

二重封筒を避ける:
手紙を入れる封筒は、一重封筒を使用します。二重封筒は「不幸が重なる」とされるため避けます。

薄墨もしくは黒いインクのペンで書く:
薄墨のペンを使用するのが一般的です。
薄墨には「悲しみの涙で墨が薄くなった」という意味があります。黒いインクのペンや万年筆も使用できますが、黒以外のインクや鉛筆は避けましょう。

季節の挨拶や頭語・結語を省略:
定型の挨拶は不要です。お悔やみの言葉から簡潔に始めます。

忌み言葉・重ね言葉を避ける:
忌み言葉(例:散る、去る、終える)や重ね言葉(例:たびたび、ますます)は避けます。
手紙を書いた後に、忌み言葉や重ね言葉が含まれていないか確認しましょう。

香典を郵送する際の手紙は、遺族への心遣いを表現する大切なものです。
適切な書き方とマナーを守って、丁寧な手紙を添えることで、遺族に対するお悔やみの気持ちをしっかりと伝えることができます。

香典と一緒に送るお悔やみの手紙の文例

香典と一緒に送るお悔やみの手紙の文例

香典を郵送する際には、手紙(添え状)を同封することで、遺族への心遣いを示すことができます。
手紙には、故人へのお悔やみや参列できないことへのお詫び、香典を同封する旨を簡潔に書き添えましょう。以下に、いくつかの状況別の具体的な文例を紹介します。

通夜・葬儀に参列できない場合

このたびは、思いがけないことで、お悔やみ申し上げます。
突然のことで言葉がございません。
本来であればすぐにでも駆けつけたいところですが、諸事情により葬儀に参列することがかないませんこと、大変申し訳なく思います。
心ばかりでございますが、同封したものをご霊前にお供えいただければと存じます。
ご家族様におかれましては、お力落としのことと存じますが、ご自愛くださいませ。
略儀ながら書中にて、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

葬儀後に故人の訃報を知った場合

◯◯様がご逝去されたことも存じ上げず、葬儀に伺うこともできず申し訳ありませんでした。
遅ればせながら◯◯様のご冥福をお祈りいたします。
私は大学時代、サークル活動をともにしていました◯◯と申します。
◯◯様には生前大変お世話になりました。
この度は思いがけないことで、ただ驚くばかりです。
ご遺族の皆様のご心痛はいかばかりかと存じます。
心ばかりのものを同封しましたので、御霊前にお供えいただければと存じます。

簡潔に短い文章でまとめる場合

この度は、〇〇様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。
諸般の事情によりお伺いできない無礼をお許しください。
心ばかりのものを同封いたしましたので、御霊前にお供えいただければと存じます。

香典を郵送する際の手紙は、遺族への心遣いを示す大切なものです。
適切な書き方とマナーを守って、丁寧な手紙を添えることで、遺族に対するお悔やみの気持ちをしっかりと伝えることができます。例文を参考に、心のこもった手紙を作成してください。

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