葬儀の日程を決定する際には、多くの方が六曜を意識します。
特に、大安に葬儀を行うことは問題ないのか気になる方は多いのではないでしょうか？
基本的には、大安に葬式を行っても問題ありません。
この記事では六曜と葬儀の日程の関係について詳しく解説します。
大安に葬儀を行う利点と注意点
大安に葬儀を行う利点とは
大安は吉日とされるため、葬儀に参加する方々も心象が良くなりやすい利点があります。
大安は、六曜の中でも最も縁起が良いとされ、新しいことを始めるのに適した日とされています。
そのため、葬儀という悲しい出来事であっても、大安に行うことで、故人への感謝の気持ちや、新たな章への希望を感じやすくなるという側面があります。
また、参列者にとっても、大安という吉日に葬儀が行われることで、心穏やかに故人を偲ぶことができ、気持ちよく送ることができるというメリットがあります。
特に、高齢の方や、伝統的な価値観を持つ方々にとっては、大安という吉日に葬儀を行うことで、故人への敬意を表し、心安らぐ気持ちで葬儀に臨むことができるでしょう。
大安に葬儀を行う際の注意事項
大安に葬儀を行うことは、一般的には問題ありませんが、一部の地域や宗教では、大安に葬儀を行うことが避けられることもあるので注意が必要です。
例えば、地域によっては、大安に葬儀を行うと、故人が再びこの世に戻ってきてしまうという迷信が残っている場合があります。
また、宗教によっては、大安に葬儀を行うことは、故人への敬意を欠く行為と捉えられる場合もあります。
そのため、葬儀を行う前に、地域の風習や宗教的な考え方について、事前に確認しておくことが大切です。
特に、故人の宗派や家族の意向を尊重し、慎重に判断することが重要です。
六曜とは？その意味と葬儀の関係
六曜の由来と種類
六曜は、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の6つの日を指し、それぞれに独自の意味があります。
中国から伝わった暦法の一つで、古代中国では、天体の運行と人間の運命を結びつける考え方があり、それぞれの日の吉凶を判断するもので、古くから日本でも広く用いられてきました。
特に、結婚式や引っ越し、旅行など、人生の節目となるような重要なイベントの日取りを決める際に、重視されてきた経緯があります。
葬儀が友引の日が避けられる理由
友引は葬儀の日としては縁起が悪いとされ、六曜の中でも唯一、葬儀に適さない日とされています。
これは、友引が「友を引く」という意味を持つことから、故人を引き留めてしまう、つまり、故人がこの世に引き戻されてしまうという縁起が悪い意味合いがあると考えられているからです。
そのため、葬儀業界では、友引の日は、葬儀を避けることが一般的です。
昨今では、友引の日に葬儀を行う場合もありますが、故人の遺志や家族の意向を尊重し、慎重に判断することが重要です。
六曜が日程に与える影響
六曜の信頼度は人それぞれで、葬儀の日程には家族や地域の習慣が大きく関わります。
六曜は、あくまでも伝統的な暦法の一つであり、科学的な根拠はありませんので、六曜を重視するかどうかは、個人の考え方や価値観によって異なります。
現代では、六曜を重視する人は減っていますが、伝統的な価値観を持つ人や、地域によっては、六曜を参考に葬儀の日程を決める場合もあります。
葬儀の日程を決める際には、六曜だけでなく、家族の意向や地域の風習、火葬場の予約状況などを総合的に考慮することが大切です。
宗教的視点で見る六曜と葬儀
仏教と六曜の関係
仏教では、六曜のような迷信的な考え方は、あまり重視されません。
仏教では、死は新たな始まりの始まりであり、故人を偲ぶことは、生きた者にとって大切な修行であると考えられているためです。
そのため、葬儀の日程を決める際には、六曜よりも、故人の遺志や家族の意向、そして、故人を偲ぶための儀式を優先されることがほとんどです。
神道における六曜の考え方
六曜（大安や仏滅など）は、日本で日常的に吉凶を判断するために使われている暦注ですが、実際のところ、神道とは直接的な関係はありません。
六曜はもともと中国から伝わり、14世紀頃に日本に広まったとされており、神道の教理や儀式とは関係のないものです。
しかし、日本の文化の中で六曜が定着したため、神社でも六曜を意識する場面が見られます。
例えば、大安の日には安産祈願や結婚式の予約が増えることが多く、仏滅の日には参拝を避ける方がいるといった現象です。
また、神道の祭礼の日程を決める際に、六曜を参考にして大安の日を選ぶこともありますが、これは六曜を信仰しているからではなく、昔からの風習として定着しているものです。
六曜は、戦後の占い文化の復興に伴って再び広まった背景もあり、吉凶の判断が非常にわかりやすいという点が、多くの人々に親しまれている理由といえるでしょう。
しかし、神道において六曜は教理の一部ではなく、あくまで風習に影響を与える要素の一つに過ぎません。
神道の儀式や祭礼が六曜に合わせて行われる場合もありますが、それは信仰に基づいた選択ではなく、慣習に従ったものと理解するのが良いでしょう。
葬儀日程の決定ポイント
重要な日程考慮事項
葬儀の日程を決める際には、火葬場の予約状況や家族の予定を最優先に考える必要があり、火葬場の予約状況を確認することが重要です。
火葬場は、特に週末や祝日は混雑するため、早めに予約しておく必要があります。
また、家族の予定も考慮し、できるだけ多くの家族が参列できる日程を選ぶことが大切です。
特に、遠方から参列する家族がいる場合は、交通機関の便なども考慮する必要があります。
地域の風習を尊重
地域ごとに異なる葬儀の風習に注意を払い、伝統を尊重しましょう。
地域によっては、葬儀の日程や儀式に独自の風習がある場合があります。
葬儀を行う際には、地域の風習を事前に確認し、伝統を尊重することが大切です。
特に、故人の出身地や家族の意向を尊重し、失礼のないように配慮することが重要です。
まとめ
六曜を参考にしつつも、現代では他の要因を重視して柔軟に対応することが大切です。
現代では、六曜を重視する人は減っていますが、伝統的な価値観を持つ人や、地域によっては、六曜を参考に葬儀の日程を決める場合もあります。
しかし、葬儀の日程を決める際には、六曜だけでなく、火葬場の予約状況や家族の予定、地域の風習などを総合的に考慮することが大切です。
特に、故人の遺志や家族の意向を尊重し、故人を偲ぶための儀式を重視することが重要です。
葬儀は、故人を偲び、家族や親族が心を一つにする大切な儀式です。
六曜を参考にしながらも、故人や家族にとって最良の日程を選び、故人を心から偲ぶことができる葬儀を実現しましょう。
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アルファクラブ武蔵野株式会社
葬祭部 さがみ典礼 執行役員
大学卒業後、アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部さがみ典礼に就職してから約20年を葬儀場の現場でお客様の悲しみに寄り添ってきました。
現在は、さがみ典礼の責任者として、現場スタッフとともに残されたご家族のみなさまがより安心して葬儀を進めていただけるお手伝いできることを心掛けています。
2004年3月 東邦大学理学部卒業
2004年4月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 入社
2020年1月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 川口支社 支社長
2021年5月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 副本部長
2022年5月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 本部長
2023年9月 (有)中央福祉葬祭 取締役（アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 本部長兼務）
2024年5月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 執行役員
