葬儀や法要の際、僧侶にお布施を渡すことは日本の伝統的な習慣です。しかし、実際にお布施を用意することになった場合、封筒の書き方や渡し方のマナー、金額に迷う方も多いかもしれません。
特に初めて葬儀を執り行う方や、家族葬を検討されている方にとっては、お布施の準備は一層難しいものです。本記事では、葬儀でのお布施の封筒の書き方から金額相場、渡し方のマナーまで詳しく解説します。
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お布施とは、葬儀や法要の際に僧侶へ感謝の気持ちを示して渡す金銭のことです。現代でも仏教式の葬儀や法事でお布施を用意することが一般的ですが、実際にその意味や歴史を知っている方は少ないかもしれません。
まずは、お布施の由来や本来の意味を解説します。
お布施の歴史をさかのぼると、その起源は仏教の教えに基づく「布施行」にあります。布施行とは、自分の持っているものを無条件で他人に施す行為であり、仏教徒の修行の1つです。お布施には三種類あり、財施(ざいせ)・法施(ほうせ)・無畏施(むいせ)が挙げられます。
財施(ざいせ):
自分の持っているお金や品々を他人に分け与えること。
法施(ほうせ):
仏の教えを惜しみなく人々に伝えること。
無畏施(むいせ):
困っている人々に安心を与え導くこと。
現代で最も一般的に行われているのは、財施としての「お金を渡す」行為です。もともとは、お金だけでなく家にある反物や農作物を渡すこともありましたが、現在では金銭が主流となっています。
現代のお布施は、僧侶に対する謝礼としての意味が強くなっています。お布施は僧侶個人の収入になるわけではなく、寺院の運営費や修繕費、さらには地域社会への貢献活動などに使われることが多いです。
したがって、お布施を渡すことは寺院全体の維持や仏教活動の支援にも繋がります。
お布施を包む際は、封筒などの包みに表書きと裏書きを記す必要があります。表面の書き方と裏面の書き方、封筒や筆記用具の選び方を見ていきましょう。
お布施を包む封筒は、白い封筒や奉書紙を使うのが一般的です。奉書紙で包むのはより丁寧で正式な方法ですが、白封筒でも問題ありません。水引は基本的には不要です。しかし、地域や葬儀の規模などによっては、水引が付いた封筒を用いる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
封筒を選ぶ際の注意点は以下の通りです。
なお、御車代などを渡す場合はお布施とは別で包む必要があります。そのため、封筒もその数だけ用意します。筆記用具は筆か筆ペンを用いて、薄墨ではなく濃墨で書きましょう。
お布施の封筒の表面には、「表書き」と「名前」を記入します。中央上部に表書きとして「お布施」または「御布施」と書きましょう。中央下部に喪主の氏名か名字(〇〇家)を書きます。
なお、必要に応じてお車代や御膳料、戒名料などを渡す場合もあります。その場合はお布施とは別の封筒に入れ、それぞれ「御車代」「御膳料」「戒名料」などと記入します。お車代とは僧侶の交通費、御膳料とは僧侶が会食に参加できない場合の食事代を指します。
封筒の裏面には、「住所」「氏名」「金額」を記入します。住所の番地などは漢数字で記し、金額は旧字体の漢数字(一を「壱」、二を「弐」など)を使用し、頭に「金」、最後に「也」を付けます。
なお、裏面は左側に詰めて書きましょう。表面に名前を書いている場合は、裏面の名前は省略して差し支えありません。お布施は僧侶への気持ちで渡すため、金額や住所を記載しないケースもあります。
葬儀でのお布施の相場は、全国的には15万円から50万円の範囲が一般的です。具体的な金額は地域や菩提寺(先祖代々のお墓があるお寺)との関係によっても異なります。
葬儀全体(通夜・葬儀・告別式)で僧侶に渡すお布施は、20万円から35万円程度が相場です。関東地方では20万円から35万円、関西地方では20万円前後が一般的とされています。
もし、お布施の金額について不安がある場合は、地域の葬儀社に相談するのがおすすめです。葬儀社はその地域の相場を熟知しているため、適切なアドバイスを受けられます。
参考までに、葬儀後の法要でのお布施の金額相場についても説明します。法要は、故人を供養するために行われる儀式であり、節目ごとに行われます。それぞれの法要でのお布施の相場は以下の通りです。
なお、浄土真宗では、故人はすぐに成仏すると考えられているため、忌日法要を行わないことが一般的です。
また、以下の法要でもお布施が必要です。
これらの法要でも、お布施のほかに御車代や御膳料が必要となる場合があります。その際は、それぞれ別の封筒で用意しましょう。
お布施を渡す際にはマナーを守ることが大切です。初めてお布施を用意する方でも分かりやすく、お布施の包み方や渡し方のマナーを解説します。
お布施を包む際には奉書紙や白封筒を使用します。それぞれの包み方を解説します。
奉書紙を使用する場合、以下の手順で包みます。
1.半紙で包む
お札を半紙で包みます。肖像画が上になるようにし、半紙を左→右→上→下の順に折ります。
2.奉書紙で包む
奉書紙のザラザラした面を上にし、半紙で包んだお札を中央に置いて左→右→上→下の順に折ります。
奉書紙が用意できない場合は、白封筒を使います。奉書紙で包む場合と同様に、お札の肖像画の面を上に向けて封筒に入れましょう。
なお、奉書紙と封筒のどちらで包む場合でも、お布施にはきれいな状態のお札を使用することが望ましいです。また、お札が2枚以上になる場合は、向きをそろえて包みましょう。
お布施は、葬儀の開始前か終了後に渡すのが一般的です。葬儀前に渡す場合は、僧侶が控室で準備をしている時にうかがい、感謝の言葉を添えてお渡しします。また、僧侶が会食に参加する場合は、その時に渡すこともあります。
お布施を渡す行為は、僧侶への感謝を示すとともに、自身の仏教修行の一環でもあります。お布施の意味やマナーを理解することで、より丁寧に儀式を執り行うことができます。
お布施を持参する際は、汚れなどを防ぐため、袱紗に包んで持参します。袱紗とは、絹などでできた四角い布のことで、冠婚葬祭でお布施やご香典・祝儀袋を包む際に使用します。
お布施を渡す際は、切手盆や袱紗を用いるのが正式なマナーです。直接手渡しすることや封筒を床に置くことはマナー違反とされています。
袱紗から取り出したお布施を、以下の手順で切手盆に載せて渡します。
切手盆がない場合は、袱紗の上にお布施を載せて渡しましょう。僧侶から表書きが読めるように向きを整え、両手で丁寧に差し出します。
お布施を渡す際にはマナーを守ることが大切です。封筒の書き方や包み方、渡すタイミングや渡し方などをしっかりと理解し、感謝の気持ちを込めてお布施を準備しましょう。
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葬儀のお布施は、読経を依頼した僧侶への感謝の気持ちとして渡すものです。奉書紙で包むのが正式な方法ですが、一般的には白封筒で包み、濃墨で表書きなどを記します。お布施の書き方には表面、裏面ともにマナーがあるため、再確認しておきましょう。
お布施は気持ちで渡すものですが、包む金額は相場に合わせることが望ましいです。包み方や渡し方もマナーを守り、気持ちよく受け取ってもらえるように準備しましょう。
なお、葬儀のことでご相談がある場合は、さがみ典礼までお気軽にご連絡ください。
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