葬儀を葬儀社に依頼する際、担当者との打ち合わせは避けて通れない重要なステップです。
しかし、葬儀の打ち合わせがどのように進むのか、何を準備すれば良いのかを初めて経験する方には不安がつきものです。
限られた時間の中で多くの決定を下さなければならないため、混乱しやすい場面も多いでしょう。
このガイドでは、葬儀の打ち合わせの具体的な内容やポイント、必要な準備について詳しく解説します。打ち合わせのタイミングや場所、適切な服装、所要時間の目安など、初心者にもわかりやすく説明していきます。
葬儀の打ち合わせをするタイミング
ここでは、葬儀の打ち合わせを行うタイミングについて紹介します。
逝去直後の対応
故人が逝去された場合、まず行うべきことは故人を搬送・安置することです。
病院や施設で亡くなった場合は、自宅や遺体安置施設に故人を搬送します。
この搬送は、葬儀社や遺体搬送業者に依頼します。搬送業者と葬儀を依頼する業者を同じにする必要はありません。
搬送が終わった後でも、葬儀社を改めて選び直すことが可能です。
急がずに複数の葬儀社を比較し、納得のいく業者を選びましょう。
故人の安置と打ち合わせの開始
通常、故人を自宅や安置施設に搬送し安置した後、葬儀社のスタッフと打ち合わせを行います。
このタイミングで葬儀の詳細について話し合います。
状況によっては、病院などで搬送前に打ち合わせを行う場合もあります。
また、自宅などに安置した後、遺族や親族が集まるのを待ってから打ち合わせを始めることもあります。
打ち合わせに必要な持ち物と準備
打ち合わせに持参すべきものとして、以下のものがあります。
印鑑：各種書類の手続きに必要です。
遺影写真：故人らしい表情の写真を準備します。デジタル写真の場合は解像度に注意しましょう。
宗教に関する書類：宗教の確認書類や経典などが必要です。
また、喪主挨拶や感謝の言葉を考えておくと、当日の進行がスムーズになります。
挨拶は通夜、出棺の前、精進落としの際に行います。
打ち合わせの所要時間
打ち合わせの所要時間は一般的に1～2時間程度です。
しかし、内容や相談事項が多い場合は、さらに時間がかかることもあります。
事前に必要な情報を整理し、スムーズに進めるための準備をしておきましょう。
葬儀の打ち合わせを行うタイミングは、故人の搬送・安置が終わってからが一般的です。
しかし、状況に応じて打ち合わせのタイミングは異なる場合もあります。
大切なことは、焦らずに葬儀社を選び、しっかりと打ち合わせを行うことです。
葬儀の打ち合わせの内容と流れ
葬儀の打ち合わせは、多くの決定を短時間で行わなければならない重要なプロセスです。
ここでは、打ち合わせの内容と流れついて詳しく解説します。
喪主を決める
打ち合わせの最初に行うべきことは、喪主を決定することです。
一般的には、故人の配偶者や長男、長女が喪主を務めますが、特別な決まりはありません。
家族で話し合い、故人と最も深い関係にあった人が喪主を務めるのが望ましいでしょう。
喪主が決まれば、他の打ち合わせもスムーズに進められます。
葬儀のプランと費用を決める
葬儀の打ち合わせでは、葬儀プランや費用を決定します。
プランには、一般葬、家族葬、一日葬、直葬などさまざまな形式があり、費用はプランによって異なります。
ここでは、葬儀社が提供する複数のプランを比較し、予算に合わせて最適なものを選びます。
また、料理や返礼品、お布施の金額など、追加費用も確認しておくことが大切です。
担当者に遠慮せずに質問し、納得のいくプランを選びましょう。
葬儀を行う場所と日時を決める
葬儀の場所と日時は、会場の空き状況や火葬場の予約状況、僧侶や神主のスケジュールなどを考慮して決定します。
さらに、六曜（先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口）も考慮されることが多く、特に友引の日は葬儀を避ける風習があります。
家族や親族の予定も確認し、皆が参加しやすい日程を選びましょう。
葬儀の詳細を決める
具体的な内容として、以下の項目について話し合います。
祭壇：種類や装飾を選びます。
棺：素材やデザインを決定します。
戒名：ランクや僧侶への謝礼を確認します。
供花：どのような花を用意するかを決めます。
料理：通夜振る舞いや精進落としのメニューを選びます。
葬儀の打ち合わせは、故人を送り出すための重要なステップです。準備をしっかりと行い、自分の希望を明確に伝える、後悔のない葬儀を実現してください。
葬儀の打ち合わせについて事前に知っておきたい注意点
プランの中身を充分に確認する
葬儀社が提供するプランには、祭壇や棺、サービスなどがセットになっていることが多いです。
しかし、含まれる項目や条件は葬儀社によって異なります。
後から追加費用が発生することを避けるためにも、プランに何が含まれているのかをしっかり確認しましょう。
また、必要なものが含まれていない場合、自分で手配しなければならないこともありますのでしっかりと確認しましょう。
トータルの費用を確認する
葬儀費用には、葬儀社への支払い以外にも寺院などへのお布施や火葬費用が含まれます。
これらの費用が見積もりに含まれていない場合が多いため、トータルでどれくらいの費用がかかるのかを事前に確認しておくことが大切です。
全体の費用を把握し、不明点は遠慮せずに葬儀社に質問しましょう。
希望を明確に伝える
打ち合わせでは、葬儀社の担当者に自分の希望をはっきりと伝えることが重要です。
故人への思いを込めた葬儀にするために、自分がどのような葬儀を望んでいるかを具体的に話しましょう。
判断力が低下しているときこそ、冷静に自分の意見を伝えることが大切です。
支払い方法を確認する
葬儀費用の支払い方法やタイミングは葬儀社によって異なります。
クレジットカードの利用や分割払いが可能かどうかなども確認しておきましょう。
支払い方法に不安がある場合は、事前に確認し、納得しておくことで後々のトラブルを防ぐことができます。
助けを求めることも大切です。
葬儀の準備は心身ともに負担が大きいため、一人で抱え込まずに周囲の助けを借りることも大切です。
親族や友人、近所の方などに相談し、経験者のアドバイスを受けることで、スムーズに準備を進めることができます。
打ち合わせに適した服装
葬儀の打ち合わせに行く際の服装は、私服で構いません。
特別なしきたりはなく、普段通りのリラックスできる服装で臨んでください。
打ち合わせは長時間になることが多いので、動きやすい服装が望ましいです。
このガイドを参考にして、事前に注意点を把握して打ち合わせに臨んでください。
自分の希望を明確に伝え、費用や支払い方法を確認し、周囲の助けを借りながら進めることで、納得のいく葬儀を実現しましょう。
アルファクラブ武蔵野株式会社
葬祭部 さがみ典礼 執行役員
大学卒業後、アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部さがみ典礼に就職してから約20年を葬儀場の現場でお客様の悲しみに寄り添ってきました。
現在は、さがみ典礼の責任者として、現場スタッフとともに残されたご家族のみなさまがより安心して葬儀を進めていただけるお手伝いできることを心掛けています。
2004年3月 東邦大学理学部卒業
2004年4月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 入社
2020年1月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 川口支社 支社長
2021年5月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 副本部長
2022年5月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 本部長
2023年9月 (有)中央福祉葬祭 取締役（アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 本部長兼務）
2024年5月 アルファクラブ武蔵野（株）葬祭部 執行役員
