一周忌お布施袋書き方|袋の選び方から、渡し方のマナー

故人が亡くなってから1年後に行われる「一周忌」は、喪中期間の終わりを告げる重要な法要です。
この節目の法要に際して、僧侶へのお布施は欠かせないものです。
しかし、一周忌法要は頻繁に経験するものではないため、お布施に使用する袋の選び方や金額、渡し方に戸惑う方も多いでしょう。
この記事では、一周忌法要におけるお布施の基本的な知識とマナーについて解説します。

お布施とは?本来の意味と考え方

お布施とは?本来の意味と考え方

一周忌法要や葬儀の際に僧侶へ渡す「お布施」とは何か、疑問に思う方も多いでしょう。
お布施は、読経や戒名を授けていただいたことへの感謝の気持ちを表すものです。
現金を渡すのが一般的ですが、地域や状況によっては食べ物や日用品をお供えすることもあります。

お布施の本来の意味

お布施は単なる「料金」や「対価」ではありません。
元々の意味は、「仏様へのお供え」や「読経への感謝」を表すものです。
そのため、「読経料」や「払う」といった表現は本来不適切とされています。
お布施は、自分自身が悟りの境地に達するための修行の一環として行うものであり、「誰かの利益になるために何かを施す」という行為です。
この修行のことを「布施行(ふせぎょう)」と言い、金品を施す方法を特に「財施(ざいせ)」と言います。
お坊さんにお渡しするお布施は、この「財施」にあたります。
したがって、お布施は読経や戒名の対価としてお寺から請求されるものではなく、施主自身が感謝の気持ちを込めて自ら包むものです。

お布施のマナーと金額

お布施の金額について尋ねると、「お気持ちで」と返答されることがあります。
これは、お布施に決まった金額が存在しないためであり、施主の感謝の気持ちに基づいて包むものだからです。
ただし、目安として地域や宗派によって異なる相場があるため、事前に確認しておくと安心です。

一周忌法要のお布施袋の選び方

一周忌法要のお布施袋の選び方

一周忌法要のお布施は、僧侶に対する感謝の気持ちを表す重要なものです。
そのため、お布施を包む袋の選び方にも注意が必要です。
ここでは、適切なお布施袋の選び方について解説します。

奉書紙で包むのが正式な方法

お布施を包む際、最も正式な方法は「奉書紙(ほうしょがみ)」を使うことです。
奉書紙は和紙の一種で、おもて面がつるつるしており、裏面はざらざらとした手触りが特徴です。
この奉書紙を使用することで、格式高いお布施の包み方になります。

準備方法:
お札をまず半紙で包み、その上から奉書紙で包みます。奉書紙で直接お金を包むのはマナー違反ですので、必ず半紙を使いましょう。
奉書紙は文具店や100円ショップで手軽に購入できます。

白封筒を使う場合の注意点

奉書紙を用意できない場合、白封筒を使っても問題ありません。
ただし、選ぶ封筒にも注意が必要です。

無地の白封筒:
郵便番号が印字されていない無地の白封筒を選びます。
封筒に水引などの装飾が印刷されていないことが重要です。

中袋のない封筒:
中袋が付いていない一重の封筒を選びます。
二重の封筒は「不幸が重なる」といった縁起の悪さを連想させるため、避けるのがマナーです。

現金を直接渡さない:
お布施は現金をむき出しの状態で渡すことは避け、必ず奉書紙や白封筒に包みます。

感謝の気持ちを込める:
お布施は読経や戒名の対価ではなく、感謝の気持ちを表すものです。
適切な袋を選び、丁寧に包むことでその気持ちを伝えます。

一周忌でのお布施の書き方

一周忌でのお布施の書き方

お布施袋の表書き

お布施の表書きには、「御布施」または「お布施」と記入します。
これが一般的な表記方法です。
他にも「御礼」「御経料」「御回向料」などの表書きが使われることもありますが、地域の慣習に従うのが安心です。
表書きの下段には施主の名前を記入し、濃い墨で書くのがマナーです。

お布施袋の裏書き

お布施袋の裏面には、施主の氏名、住所、お布施の金額を記載します。
金額を書く際には、旧字体の漢数字を使用するのが一般的です。
例えば、1万円の場合は「金壱萬圓」と書きます。
市販のお布施袋には、住所や金額を記入する欄が設けられていることが多いです。

裏書きの書き方

住所を書く場合は、封筒の裏側の左下に縦書きで記入します。
金額を書く際は、「金壱萬圓」「金弐萬圓」など旧字体の漢数字を使い、縦書きします。中袋がある場合は、中袋の表面中央に金額を記載します。

お札の入れ方

お布施袋に入れるお札は、新札でも問題ありませんが、古いお札を使う方が一般的です。
お札の向きにも注意が必要で、肖像画が袋の開く側を向くように入れます。

一周忌 お布施の相場と「御車代」・「御膳料」について

一周忌 お布施の相場と「御車代」・「御膳料」について

一周忌法要を迎える際、お布施の金額や御車代、御膳料の用意について不安を感じる方も多いでしょう。
ここでは、それぞれの相場や書き方について詳しく解説します。

一周忌のお布施の相場

一周忌法要で渡すお布施の相場は、一般的に30,000円から50,000円程度です。
納骨を同時に行う場合は、さらに10,000円ほど追加するのが一般的です。
お布施は僧侶への感謝の気持ちを表すものであり、厳密な金額が決まっているわけではありません。
以下の点を考慮して金額を決めると良いでしょう。

一周忌法要のみ: 30,000円〜50,000円
一周忌法要と納骨を同時に行う場合: 40,000円〜60,000円

お布施の金額は地域や寺院の慣習、法要の規模によっても異なります。事前に関係者や親族と相談して決めるのが安心です。

「御車代」と「御膳料」について

一周忌法要では、お布施のほかに「御車代」や「御膳料」を準備することがあります。
これらも僧侶への感謝を示すものです。

御車代:
「御車代」は、僧侶が法要の会場まで来るための交通費として渡します。
相場は5,000円から10,000円程度ですが、移動距離や交通手段に応じて金額を調整します。

市内からの移動: 5,000円〜10,000円
遠方からの移動: 10,000円〜20,000円(高速道路や公共交通機関の利用を考慮)
御車代を包む際は、白い封筒に「御車代」と書き、その下に施主の名前をフルネームで記入します。
通常の墨を使い、丁寧に記入しましょう。

御膳料:
「御膳料」は、法要後の会食を僧侶が辞退された際にお渡しするお金です。
相場は5,000円から10,000円程度です。
僧侶が複数人いる場合は人数分を用意します。

会食を辞退された場合: 5,000円〜10,000円
持ち帰り用の御膳を用意する場合: 5,000円〜10,000円

御膳料も白い封筒に「御膳料」と書き、下段に施主の名前を記入します。
こちらも通常の墨を使用し、丁寧に書くことが重要です。

一周忌 お布施の渡し方とマナー

一周忌 お布施の渡し方とマナー

一周忌法要でお布施を渡す際には、正しいマナーとタイミングが重要です。
僧侶への感謝の気持ちを表すためにも、適切な方法でお布施を渡しましょう。
ここでは、一周忌のお布施の渡し方とその際のマナーについて詳しく解説します。

お布施を渡すタイミング

一周忌法要でお布施を渡すタイミングは、法要の進行に合わせて適切なタイミングを選ぶことが大切です。
一般的には以下のタイミングで渡すと良いでしょう。

法要が始まる前:僧侶と挨拶を交わす際に渡します。
法要が終わった後:僧侶へのお礼を伝える際に渡します。
会食の後:僧侶が会食に参加する場合、会食後に渡すこともあります。

事前に法要の進行や流れを確認し、スムーズに渡せるように準備しておきましょう。

お布施の渡し方

お布施を渡す際には、直接手渡しを避け、適切な方法で渡すことがマナーです。
以下にお布施の正しい渡し方を紹介します。

切手盆に乗せて渡す:
切手盆は、冠婚葬祭で使われる小さなお盆です。
お布施を切手盆に乗せ、自分がお布施の表書きを読める向きに置きます。
切手盆の上下を持ち、時計回りに180度回転させ、僧侶がお布施の表書きを読める向きにします。
お礼の言葉を述べながら、両手で切手盆ごとお布施を差し出します。

袱紗(ふくさ)に包んで渡す:
切手盆がない場合は、袱紗を使用します。
お布施を袱紗で包み、表書きが僧侶から読める向きにして、袱紗の上に置きます。
お礼の言葉を添えながら、両手で袱紗ごとお布施を差し出します。
お布施を渡す際の注意点
お布施を渡す際には、いくつかの注意点があります。
これらの点に気をつけることで、失礼のないマナーを守りましょう:

表書きの向き:
お布施の封筒は、表書きが僧侶から読める向きにして渡します。
封筒が自身の方に向いていたり、裏返しになっているのはマナー違反です。

感謝の言葉:
お布施を渡す際には、「どうぞよろしくお願いします」「心ばかりですが、仏前にお供えください」などの感謝の言葉を添えると良いでしょう。

渡す場所:
お布施は、法要の場で適切に渡すことが大切です。
自宅や法要会場で、落ち着いて渡せる場所を選びましょう。

まとめ
一周忌法要のお布施の渡し方には、細かなマナーがあります。
切手盆や袱紗を使用し、感謝の言葉を添えて丁寧に渡すし、僧侶への敬意と感謝の気持ちをしっかりと伝えることが大切です。

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