無縁仏は、社会全体で問題視されている事象のひとつです。無縁仏の問題と向き合うには、原因となる背景にも目を向ける必要があります。
本記事では、無縁仏とは何か、意味や原因を解説します。さらに、無縁仏にならないために、生前からできる対策を紹介します。ご自身の終活を含め、無縁仏の問題を解決するためにできることを考えていきましょう。
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無縁仏とは、故人が親族や知人によって供養されず、1人で遺されてしまった状態のことです。一般的には故人の遺骨や遺体を指します。
高齢化が進む中、1人暮らしの高齢者が孤独死し、その遺骨が無縁となるケースが増えています。核家族化や都市化が進む中で、お墓を継承する人がいなくなることも一因です。
無縁仏は、遺骨や遺体の適切な管理や供養が行われていない状態を指し、場合によっては、公共の場所に放置されてしまうこともあります。この状況は故人にとっても悲しく、社会全体でも看過できない問題です。
無縁仏が生まれる背景には、複数の要因が絡み合っています。一般的には以下のような理由が考えられます。
それぞれの理由について説明します。
孤独死(無縁死)とは、高齢者などの独居者が誰にも気付かれないまま亡くなることです。そのまま遺体や遺骨が誰にも引き取られない場合、無縁仏となってしまいます。
現代社会では、家族や地域社会とのつながりが希薄化しているため、このような事例が増加しています。
少子化の進行や家族構造の変化により、お墓を守る家族や親族がいなくなるケースも増えています。古くなったお墓では、所有者や管理者が不明になったり、経済的な理由や関心の薄れにより維持費が支払われなかったりするケースも見られます。
その結果、お墓が放置され、遺骨が無縁仏の状態になってしまいます。
管理者がいなくなったお墓は、「無縁墓」と呼ばれることもあります。1999年3月に「墓地、埋葬等に関する法律施行規則_第三条※」が一部改正され、以下のような流れが明確になりました。
処分が決まったお墓に埋葬されていた遺骨は合祀(ごうし)されます。お墓が撤去された区画は整地され、別の家のお墓が建つようになります。
※出典:デジタル庁e-GOV法令検索「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」
無縁墓となったお墓の遺骨は合祀されると説明しました。合祀とは「合わせて祀る」という意味で、複数の霊や仏をまとめて埋葬することで、血縁関係のない遺骨が混ぜられて埋葬されます。合葬(がっそう)とも呼ばれる祀り方です。
無縁墓の遺骨だけでなく、無縁仏の遺体も同様に合祀されます。引き取り手のない遺体に関しては、まず地方自治体により火葬が行われ、遺骨は行政管理の無縁墓地に埋葬されます。
なお、合祀墓(合葬墓)には多様なタイプがあり、代表的な合祀墓は以下の通りです。
無縁仏は、慰霊碑型合祀墓に入れられるケースが一般的とされています。
埋葬方法の1つに「永代供養」があります。家族や親族が管理する一般的なお墓での供養とは異なる方法です。この永代供養は、無縁仏とはどのように違うのでしょうか。
永代供養は、故人の遺骨を寺院や霊園が一定期間、または永続的に管理し供養してくれる制度です。遺骨を引き取る家族や縁者がいない場合や、後世にお墓の管理を継承する人がいない場合でも、故人が適切に供養され続けることが保証されます。
永代供養は、合葬墓に遺骨を納める形式が一般的で、故人は他の多くの方とともに安らかに眠ることができます。
永代供養と無縁仏の最大の違いは、故人の遺骨がどのように管理され、供養されるかという点です。
永代供養では、故人の遺骨が適切に管理され、定期的な供養が保証されます。一方、無縁仏は故人に対する継続的なケアが欠け、適切な供養を受ける機会が失われる可能性が高くなります。
管理や供養の保証という観点からも、無縁仏になるのを防ぐことが望ましいです。そのためには、生前に永代供養の検討と、遺骨の将来に関する計画が重要です。
無縁仏にならないためには、事前に自分や家族の将来を考え、計画的に対策を立てることが大切です。主に以下のような対策を取るとよいでしょう。
それぞれの対策の内容と、有料の場合は費用相場を併せて紹介します。
自分のお墓を継いでくれる人がいる場合は事前に話し合い、お墓の継承について合意を取っておきましょう。家族内で継承者がいない場合は、友人や親戚など他の縁者に相談するのも1つの方法です。
お墓を継ぐ人がいない場合、墓じまいも有効な手段です。墓じまいとは、お墓を解体し、遺骨を別の方法で供養する方法です。墓じまいをすれば、無縁仏になるリスクを避けられ、お墓の維持管理の負担もなくなります。
ただし、実施する場合には、必ず近親者に事前に相談して承諾を得ておくようにしましょう。
[費用相場:20万~100万 (お墓の規模や立地、先祖の遺骨の数によって変動)]
自分や家族の遺骨を寺院や霊園に預け、永続的に供養してもらう方法もあります。永代供養墓に埋葬すれば、将来的に管理者不在となるリスクを回避できます。永続的な供養が保証されるため、無縁仏を防ぐ効果的な手段となります。
[費用相場:5万~30万 (1名当たりの永代供養墓への納骨費用)]
複数の故人の遺骨を一緒に埋葬する合葬墓も選択肢の1つです。合葬墓は特定の継承者が必要なく、一定の期間、共同で供養されます。個人単独のお墓を持つよりも管理の負担が少なくなります。
[費用相場:10万~30万]
自分の死後の墓地や供養方法を生前に具体的に計画し、契約する方法もあります。生前契約により、自分の意思に沿った供養が確実に行われることが保証されます。
自身で選んだお墓や供養方法を契約する場合、その旨をエンディングノートや遺言書などにも記載しておきましょう。契約内容などに関しては、親族などに説明することをおすすめします。
以上の対策を講じることで、無縁仏となるリスクを大幅に減らすことが可能です。ご自身やご家族の将来を見据え、早めの対策を心がけましょう。
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無縁仏とは、親族や知人によって供養されずに遺された故人(主に遺骨)のことです。孤独死で遺体や遺骨の引き取り手がいないことが原因の場合もあれば、お墓の管理が行われなくなり、途中から無縁仏となる場合もあります。
無縁仏になった場合、合祀により血縁関係のない遺骨とともに埋葬されます。家族がいる場合でも、お墓の継承者がいなくなれば誰でも無縁仏となる可能性があります。将来のことを考え、家族・親族と早めに相談し、墓じまいや永代供養などを検討するのもよいでしょう。
ご自身の終活を考える際、お墓だけでなく葬儀のことでも悩むかもしれません。葬儀のことでご相談がある場合は、さがみ典礼にお気軽にご連絡ください。
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