コラム
皆さんは「淋し見舞い」という言葉をご存知でしょうか?
淋し見舞いは、主に東海地方(愛知県、岐阜県、三重県)で見られる独特な風習です。
通夜の際に、遺族へのお見舞いの気持ちを込めて、お菓子や果物、飲み物などを手土産として持参します。
しかし、この風習は他の地域ではあまり知られておらず、初めて聞く方も多いかもしれません。
この記事では、淋し見舞いの基本からマナーまで、初心者にもわかりやすく解説します。
淋し見舞いとは、通夜の際に遺族へのお見舞いの気持ちを込めて渡す手土産のことです。
これは、主に愛知県、岐阜県、三重県など東海地方の一部で行われる独特の風習で、「おさみしみまい」または「おさびしみまい」とも呼ばれます。
淋し見舞いの目的は、通夜の長い夜を過ごす遺族が少しでも淋しい思いをしないように、また葬儀の準備で忙しい遺族を慰めるために渡されます。
淋し見舞いとして贈る品物には、お菓子、果物、飲み物(コーヒー、ジュース、お茶)などが一般的です。
これらの品物は、遺族がその場で食べたり飲んだりしながら、故人を偲び、参列者と一緒に分け合うことができます。
この風習は、故人に対するお供え物とは異なり、遺族への思いやりが込められたものです。
淋し見舞いを渡す際には、いくつかの重要なマナーがあります。
これらのマナーを守ることで、遺族への敬意を示し、失礼のないようにすることができます。
品物を渡す際は、必ず弔事用の黒白の水引が付いたのし紙を使用します。
のし紙の上部には薄墨で「御淋見舞」「御淋見舞い」「お淋見舞」「お淋見舞い」のいずれかを書き、下部には自分の名前をフルネームで書きます。
品物は紫色や紺色、グレーなどの弔事用の風呂敷に包んで持参しましょう。紙袋ではなく風呂敷を使うことで、より丁寧な印象を与えます。
現金を渡す際も、香典と同様に弔事用ののし袋を使用します。
表書きは品物ののし紙と同じように「御淋見舞」などと書きます。現金はのし袋に入れ、ふくさに包んで持参しましょう。
ふくさの色は紺色や緑色などの寒色系が適しており、紫色のふくさも弔事用に使用できます。
淋し見舞いは遺族に直接渡すのではなく、通夜の受付で渡します。
これにより、遺族の負担を減らすことができます。品物も現金も、封筒の表書きが相手から見て読めるように向きを揃えて渡すのがマナーです。
また、葬儀の際に淋し見舞いを持参することは避けましょう。淋し見舞いは通夜のためのもので、葬儀には香典を持参するのが一般的です。
淋し見舞いは香典の代わりにはなりません。
通夜の際に淋し見舞いを渡し、葬儀の際には香典を渡すのが正しい方法です。
もし通夜しか参列できない場合は、淋し見舞いと香典の両方を通夜の受付で渡すようにします。
これにより、遺族への配慮を欠かさないようにしましょう。
淋し見舞いは、遺族を慰めるための大切な風習です。
正しいマナーを守り、適切な品物や現金を準備することで、遺族に対する敬意を示すことができます。
通夜の際に正しい方法で淋し見舞いを渡し、遺族への思いやりを伝えましょう。
淋し見舞いを正しく書く方法について解説します。
これは、遺族に対する敬意を示し、失礼のないようにするために重要です。
品物を持参する場合は、のしを付けることが礼儀とされています。
お店で品物を購入する際に、包装と同時にのしをお願いしましょう。
淋し見舞いののしは、一般的な弔事用の黒白の双銀5本結び切りのものを使用します。
地域によって異なる場合もありますが、以下の表書きが一般的です。
「御淋見舞」
「御淋見舞い」
「お淋見舞」
「お淋見舞い」
これらの表書きの下には、自分の名前をフルネームで記入します。
誰が持ってきたものかがすぐにわかるようにするためです。
表書きや名前を書く際には、ボールペンではなく薄墨の筆を使用します。
薄墨を使う理由は、悲しい涙で墨が薄まったことを表現するためです。
現金を渡す場合は、弔事用の封筒を使用します。表書きや名前の書き方は、のしの場合と同じです。
こちらも薄墨で書くことが基本です。
封筒の中袋には、金額や名前、住所を記入します。
中に入れるお札は、新札や汚れのひどいものは避けましょう。
どうしても新札しか持っていない場合は、一度折り目をつけてから袋に入れるようにします。
お札の向きは揃えて、袋に対してお札の裏面が来るように入れます。
お札の表面は人物が印刷されている側で、裏面は人物がない側です。
表書き:
「御淋見舞」「御淋見舞い」「お淋見舞」「お淋見舞い」のいずれかを薄墨で書く
名前:
フルネームを薄墨で書く
お札:
新札は避け、すべての向きを揃える
封筒:
弔事用のものを使用し、香典とは別にする
淋し見舞いの書き方をしっかりと理解し、正しい方法でお見舞いの気持ちを伝えましょう。
品物や現金を持参する際には、正しいのしや封筒を使用し、表書きや名前を薄墨で丁寧に書きましょう。
淋し見舞いを選ぶ際には、遺族への配慮や場の雰囲気を大切にしながら、適切な品物を選ぶことが重要です。
以下に、淋し見舞いとしておすすめの品物とその選び方、相場について詳しく説明します。
淋し見舞いとして最も一般的なのがお菓子です。
和菓子や洋菓子など、さまざまな種類がありますが、小分けされているものが望ましいです。
具体的には以下のようなお菓子が適しています。
和菓子
落雁(らくがん)/ 最中(もなか))/ 饅頭(まんじゅう))/ どら焼き)/ 煎餅(せんべい))/ あられ)/ かりんとう)/ カステラ)/ 羊羹(ようかん))/
洋菓子
クッキー/ マドレーヌ/ フィナンシェ/ パウンドケーキ
これらのお菓子は、個包装されているものを選ぶと、遺族や参列者が分け合って食べやすくなります。
特に夏場にはゼリーや水羊羹、秋には栗饅頭など季節感のあるものも喜ばれるでしょう。
相場金額
お菓子の相場は、2,000〜3,000円程度が一般的です。
日持ちがするもので、持ち帰りやすい軽量のものを選ぶと良いでしょう。
お菓子以外にも、淋し見舞いとして適した品物があります。
以下のようなものを検討してみてください。
果物
季節感を演出できる果物が好まれます。
りんごやみかんなど、分けやすい果物を籠盛りにして持参します。
夏場にはスイカやメロンも適していますが、痛みやすいのでクール便で手配するなどの配慮が必要です。
コーヒー・ジュース・お茶
缶入りのコーヒー、ジュース、お茶は分けて飲んだり持ち帰ったりできるので便利です。
紅茶やお茶の場合はティーバッグが適しています。
軽くて持ち帰りやすく、賞味期限も長いので、どの季節にも喜ばれます。
お酒
故人が好きだったお酒や缶ビールも適しています。
ただし、宗派や地域によってはふさわしくない場合があるので、事前に確認しましょう。
線香・ろうそく
「使って無くなる」ものとして、線香やろうそくもおすすめです。
香りの強すぎないものを選ぶと良いでしょう。
淋し見舞いとして現金を渡す場合もあります。
これは、品物を準備する時間がなかった場合や、既に多くの品物が集まっていることが分かっている場合などに適しています。
相場金額
現金の場合、2,000〜3,000円が一般的な相場です。
香典の金額に合わせる必要はなく、お菓子や線香の代わりとなる金額で充分です。
現金は不祝儀袋に入れ、ふくさに包んで持参しましょう。
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アルファクラブ武蔵野株式会社
葬祭部 さがみ典礼 執行役員
大学卒業後、アルファクラブ武蔵野(株)葬祭部さがみ典礼に就職してから約20年を葬儀場の現場でお客様の悲しみに寄り添ってきました。
現在は、さがみ典礼の責任者として、現場スタッフとともに残されたご家族のみなさまがより安心して葬儀を進めていただけるお手伝いできることを心掛けています。
2004年3月 東邦大学理学部卒業
2004年4月 アルファクラブ武蔵野(株)葬祭部 入社
2020年1月 アルファクラブ武蔵野(株)葬祭部 川口支社 支社長
2021年5月 アルファクラブ武蔵野(株)葬祭部 副本部長
2022年5月 アルファクラブ武蔵野(株)葬祭部 本部長
2023年9月 (有)中央福祉葬祭 取締役(アルファクラブ武蔵野(株)葬祭部 本部長兼務)
2024年5月 アルファクラブ武蔵野(株)葬祭部 執行役員
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