お悔み・弔電の意味やマナー

お悔やみとはなにか

葬儀に関連する用語として「お悔やみ」とは、人の死を悲しむ、亡くなられた人の安らかなる眠りを祈る、身内を亡くした遺族や親族を慰める、などの気持ちです。「哀悼の意」も同様の意味合いを持ちます。これらの気持ちを込めて遺族や親族にかけるのが「お悔やみの言葉」です。

お悔やみの言葉は、適切な場面で、適切な表現で使うことが求められます。下記は、お悔やみの言葉を使う場面の例です。

  1. 訃報(身内が亡くなったことの知らせ)を遺族や親族から受けたとき
  2. 葬儀前の段階で弔問のため、遺族宅に伺ったとき
  3. 葬儀会場で遺族や親族に対面し、最初に挨拶をするとき
  4. 葬儀後、弔問のため、遺族宅に伺ったとき

お悔やみの言葉の例

全国的に広く使われているのが「ご愁傷(しゅうしょう)様でございます」という言葉です。この言葉は「悲しみ、傷ついたお気持ちのことと思いますので心配です」「お気の毒に思います」というような意味合いを持っています。

お悔やみの言葉には「ご冥福をお祈りいたします」「安らかにお眠りなされますようお祈り申し上げます」なども使われることがありますが、宗教宗派によっては適さないこともあるでしょう。「この度は、ご愁傷様でございます」は比較的、汎用性の高い言葉なので覚えておくことをおすすめします。

「ご愁傷様でございます」に続いて「何かあったら、相談してくださいね」や「お手伝いが必要なときは遠慮なくおっしゃってください」といった言葉を添えるのもよいでしょう。

お悔やみに適さない言葉

遺族親族の心は、さまざまな段階を経て平常の状態に戻ろうとしていきます。平常の状態に戻るまで、ときには数年以上かかることも少なくありません。特に大切な人を失ったばかりの時点では、死を実感することさえ困難な遺族親族もいます。

そこで、特に注意を要すると言われるのは「頑張ってね」という励ましの言葉です。絶対に「頑張ってね」という言葉がNGなわけではありません。

頑張るも何も、現状どうしたら良いか分からない、何が何だか分からないという遺族親族もいます。頑張ろうと思っても、葬儀の場にいるだけで精一杯の人もいるでしょう。「頑張ってね」の言葉が負担になることもあるのです。

忌み言葉にも注意が必要

お悔やみの言葉を伝えるときには、忌み言葉にも注意が必要です。忌み言葉とは、不幸の発生や繰り返しを想像させるような言葉で、葬儀や法事など弔事において避けるのがマナーとされています。

下記は、忌み言葉の一例です。

・くれぐれ、本当に本当に、たびたび、再三、再び、繰り返し、また、引き続いて、死ぬ、苦しい、迷う、さまよう、数字の4と9……など

お悔やみを伝える手段

お悔やみを伝える手段

直接対面して伝える以外に、電話、弔電、手紙、メール、LINEなどのメッセージアプリなどが手段として考えられます。状況に応じた使い分けが必要であり、それぞれの手段には、メリット・デメリットがあるでしょう。

電話は先方の都合上タイミングの悪いときにかけてしまえば迷惑になり得ますし、手紙は先方の手元に届くまで時間がかかります。メールやメッセージアプリでは軽々しい印象を与えかねません。

そこで、直接対面して伝えることが困難な場合において、使われることの多い手段が弔電です。なお、原則的に弔電は、直接お悔やみの言葉が伝えられない場合や葬儀に参列できない場合に利用します。

弔電の意味と料金相場

弔電は「ちょうでん」と読みます。お悔やみの気持ちを伝えるために送る電報のことです。「お悔み電報」と呼ばれることもあります。「弔電を送る」のほか、「弔電を打つ」という表現でも差し支えありません。

弔電は、業者や天候、地理的条件も影響しますが、通夜式開式前に手配をすれば、当日中に届けてもらえることも多々あり、スピード感がメリットのひとつです。

料金は3,000~5,000円程度が相場となっています。料金は、文字数、台紙の種類によって変化することが一般的です。

弔電の文例を紹介

【文例1】〇〇〇〇様の訃報に接し、心より哀悼の意を表します。安らかにご永眠され
ますようお祈りいたします。

【文例2】○○○○様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみを申し上げますとともに、衷心よりご冥福をお祈りいたします。

実際に弔電を送る際には、オリジナルの文章を作成することも可能ですが、電報取り扱い業者の定型文を用いることが多数です。

弔電の送り方やマナー

弔電を取り扱っている業者は、NTT、郵便局、そのほか携帯電話通信会社など、さまざまあります。昔は、電話で弔電を手配することが一般的でした。最近はインターネットを通じて手配するケースが増えています。インターネットで「弔電」と検索すると複数の業者が見つかりますので、デザインや文例などを見ながら手配を進めるとよいでしょう。

弔電を送るときには関連するマナーも心得ておきたいところです。弔電に関するマナーを下記に紹介します。

  1. 宛名は喪主の名前にする(喪主の名前が不明なときは「(亡くなられた人の名字)家ご家族様」などと表記)
  2. 弔電でも忌み言葉の使用は避ける
  3. 葬儀に間に合うときは葬儀会場に届くよう手配する
  4. 必要に応じて差出人が誰か分かるよう、亡くなられた人との関係性を付記する

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